肋間神経痛の予防と治療法

肋間神経痛の予防と治療法

肋間神経痛という病名を時折耳にしますが、厳密に言えば肋間神経痛という病気はありません。肋骨に沿って走る神経を肋間神経と呼び、ここが痛みを発する症状を総称して、肋間神経痛と呼んでいます。ここでは肋間神経痛の原因と、治療法や予防法について解説します。

肋間神経痛とは

肋間神経痛は、肋骨に沿って走る肋間神経が痛むものですが、その痛みの種類はさまざまです。痛む場所は背中だったり脇腹、胸、へそ回りなど多岐にわたります。また、まれには足の付け根まで痛む場合もあるようです。

肋間神経は左右の肋骨に走っていますが、肋間神経痛は右側か左側だけに起こることが多く、左右の肋骨に痛みが生じることはまずありません。肋間神経痛の原因はいくつかありますが、中には解明されていない原因もあります。ちなみに、原因がハッキリしているものを続発性肋間神経痛と呼び、原因が明らかでないものを原発性肋間神経痛と呼んでいます。
 

肋間神経痛はどうして起こるのか

肋間神経痛の原因はさまざまですが、上記のように原因がわからないものもあります。ここでは、わかっている範囲で、肋間神経痛の原因を3つに分類してみましょう。

1.病気が原因

内臓疾患などの病気が原因で起こる肋間神経痛があります。これは続発性肋間神経痛と呼ばれますが、胃や肝臓、心臓などの疾患が原因で起こります。また、帯状疱疹が原因で起こる肋間神経痛もありますが、こちらはウイルスによる炎症が元で発症します。このほか、肺炎など胸部の疾患が原因で起こる肋間神経痛もあります。

2.原因不明

肋間神経痛には原因がハッキリしないものがあり、原発性肋間神経痛と呼ばれます。どんなに診察しても原因がわからない場合は、ストレスが原因ではないかと言われています。パソコン作業など、長時間同じ姿勢を続けたために起こる場合も多く、骨から肋間神経が刺激を受けて痛みを生じると考えられています。

3.疲労が原因

疲労が現任で肋間神経痛を誘発することがあります。肋骨にある肋間筋は、意外に酷使される筋肉です。肋間筋は呼吸のたびに使われるので24時間休みなしに動いています。しかも深呼吸したり大声を出したり、歌ったり笑ったりするとさらに使われます。このため肋間筋は疲労しやすく、蓄積した疲労によって肋間神経痛が起こることがあります。

4.外傷が原因

肋骨を骨折したり、肋軟骨炎などの炎症によって、肋間神経痛が起こることがあります。
 

肋間神経痛の症状

肋間神経痛の痛みは激しく、「痛くて呼吸できない」「痛くて寝返りが打てない」などと言う人がいるほどです。では次に、肋間神経痛の具体的な症状を見てみましょう。

1.激痛が走る

肋間神経痛の症状の中で、一番多く見られるのがこれです。寝返りを打った瞬間、スキンという激痛が走ったり、深呼吸しただけでも強く痛みます。この状態が続くと、浅く呼吸するほかありません。寝返りのたびに激痛が走ると、睡眠を妨害されるので眠りが浅くなるという弊害があります。

2.立ち上がると痛い

椅子から立ち上がろうとしただけで、肋骨に痛みが走ることがあります。すぐに収まることが多いのですが、立ち上がるたびに痛みがあるので、仕事にも影響しかねません。また、肋間神経痛は、上体を前に曲げたり左右に曲げるだけで、激痛を感じることがあります。場合によっては息ができないほどの激痛なので、ただの肋間神経痛とは思わず、何が起きたのか心配になることがあります。

3.歩くだけで痛い

歩こうとすると、右側か左側の背中が痛くなることがあります。右側が痛いと、通勤電車などでつり革につかまろうと手を伸ばしただけで、激痛に見舞われることもあります。肋間神経痛は左右のどちらか一方が傷むのが通常ですが、傷みがないほうに体を曲げると、反対側が痛くなります。

4.座っているだけで痛い

パソコン作業をしているときなど、背中に鈍痛を感じることがあります。筋肉痛に似た痛みなので、湿布薬などを貼ると収まりますが、同じ姿勢でパソコン作業を続けるとまた再発します。このように、筋肉痛のような痛みがして、湿布薬で収まってもまた再発する場合は、肋間神経痛を疑いましょう。

5.痺れる

肋間神経痛が原因で、背中に痺れを感じることがありません。また、痛いというほどではなくても、たまに鈍痛を感じることもあります。このような症状が出ると、内臓の病気ではないかと不安になりますが、肋間神経痛の場合も少なくないようです。また、特に原因らしいものが見当たらなくても、ストレスが原因で肋間神経痛を起こすこともあります。
 

肋間神経痛になったら

肋間神経痛は数日で治ること多いのですが、長く続くようなら何らかの対処をしなければなりません。

1.病院で診てもらう

肋間神経痛の疑いがあれば、病院で診察を受けてみましょう。原因は特定できなくても、肋間神経痛とわかれば痛み止めを処方してもらったり、湿布薬を出すなどの対処をしてくれます。帯状疱疹が原因であれば、抗ウイルス薬を投与したり、神経障害性疼痛専用内服液を処方してもらうこともできます。肋間神経痛は、体をねじったり呼吸するだけでも痛い場合があります。そのため、痛みがある間は、できるだけ安静に過ごすようにしましょう。

2.整骨院に行く

原発性肋間神経痛は、鍼治療で改善できる場合も多いので、整骨院に行けば早く治癒できる可能性があります。肋間神経痛の原因の1つに、ストレスが挙げられます。体にストレスが溜まっていたり、心労などのために代謝機能が衰えている場合は、整骨院で全身のバランスを整えてもらうと、早く改善できることがあります。
 

肋間神経痛を予防するには

普段から肋間神経痛の予防をすることもできるので、予防に適した方法をいくつかご紹介しましょう。

1.ストレッチをする

ストレッチを行うと、全身の血流を促進する効果があるので、筋肉をほぐし肋間神経痛を予防するのに役立ちます。ストレッチにもいろんなエクササイズがありますが、上半身に刺激を与える方法が効果があります。両足を肩幅に開いて、背中側で手のひらを合わせ、合わせた手のひらを、後方に伸ばす動作を繰り返すだけでも効果があります。

2.整骨院で対処法を聞く

肋間神経痛を予防するには、整骨院で対処方を聞くのも1つの方法です。鍼灸治療で肋間神経痛を予防することもできますし、ストレスが原因なら、整骨院で全身のバランスを調整することによって、改善が見られるでしょう。パソコン作業など同じ姿勢を続けることで、体の不調を起こすのは一種の現代病とも言えるので、鍼灸治療によって全身の血流を改善することにより、健康体質を取り戻すこともできます。

3.正しい姿勢で生活する

仕事でパソコンを使うなど、正しい姿勢で生活するのが困難な場合もありますが、できるだけ正しい姿勢で過ごすのが、肋間神経痛を予防するコツです。また、自律神経の乱れも影響するので、ストレス過多と同様に、体の不調を招かないように、ほどよい休養を取るように努めましょう。
 

まとめ

肋間神経痛にはさまざまな原因がありますが、中には原因がハッキリしないケースもあります。肋間神経痛は上半身の右か左のどちらかだけ痛むもので、激しい痛みばかりではなく鈍痛の場合もあります。肋間神経痛はストレスなど、心因性の疲労が原因で起こることもあるので、整骨院で鍼灸治療を受けることにより、全身のバランスを調整した結果、改善されたり予防できる場合も少なくありません。肋間神経痛になると、少し動いたり寝返りを打っただけで激痛が走ることもあるので、仕事や日常生活に支障が出る場合もあります。